業務スーパーで売っていた2本298円の生豚足を買ったので、寒い日に石油ストーブの上にのせてコトコトと茹でた。圧力鍋の中に足を入れて、足が隠れるくらいまで水を注ぐ。蓋をしてストーブの上に1~2時間置いておくと、圧が上がらなくてもそのうち食べ頃になる。
圧がかからないから、簡単に蓋を開けて様子をみれる。圧がかかりすぎると、デロデロの豚足汁になっちゃうのだ。

茹でて柔らかくなった豚足をバーナーで炙ったよ。酢味噌でも美味しいけど、塩でも美味しい。この日は三杯酢におろし生姜で食べた。
ゆで豚足の栄養
栄養素 | 含有量(100gあたり) | 役割・効果 |
---|---|---|
エネルギー | 約250 kcal | エネルギー補給 |
タンパク質 | 約20 g | 筋肉や皮膚の構成、体の修復 |
脂質 | 約15 g | エネルギー源、細胞膜の維持 |
コラーゲン | 豊富(約10 g) | 肌のハリや弾力の維持、関節の健康 |
カルシウム | 約30 mg | 骨や歯の形成、神経伝達をサポート |
豚足100gあたりのタンパク質量は約20g。結合組織のコラーゲン割合は約50~80%と推定。
コラーゲン量(g)= タンパク質量(g)× コラーゲン割合(%)で計算するそうだ。
茹で汁の有効利用

臭みが気になる人は、茹でる時に生姜のスライスやネギの青いところを一緒に茹でると良い。茹でた後の汁は豚骨ラーメンのスープに使える。茹でてる最中に浮いてくる脂を、丁寧に取り除くと濃厚だけどスッキリとしたコラーゲンたっぷりのスープになるから、鍋の出汁に使ったりもする。鍋のシメに雑炊にすれば、コラーゲンをたっぷり摂取できる。
この茹でた汁が冷えると、プルプルのゼリーができる。中華料理では、猪蹄凍(Zhū tí dòng)といって、この茹でた汁を利用して豚足の煮凝りにする料理もある。今回、茹で汁が余ったら、作ってみようと思う。
コラーゲンの効果とビタミンC
ゆでた汁がプルプルのゼリーになることからも、豚足がコラーゲンをたっぷり含んだ食材だってわかるけど、じゃあ実際、コラーゲンの何がどう身体に良いのか?
コラーゲンはタンパク質の一種であり、特に結合組織や皮膚、軟骨などに存在している。豚足には、このコラーゲンが豊富に含まれており、以下のような効果や利点が期待できる。
- コラーゲンは肌の弾力や水分保持の効果
コラーゲンは皮膚の真皮層で網目状の構造を形成し、肌を内側から支える役割を果たす。加齢や紫外線などの影響でコラーゲンが減少すると、肌のハリが失われ、シワやたるみの原因になる。豚足を食べることで、コラーゲンを補給し、肌の健康をサポートできるとされている。 - コラーゲンは関節の健康にも重要な存在
軟骨組織の主成分であるコラーゲンは、関節のスムーズな動きを助け、摩擦を軽減するクッションのような役割を果たしている。そのため、豚足を含むコラーゲン豊富な食品を摂取することで、関節痛の軽減や運動機能の維持が期待される。 - 血管の健康を保つ効果
コラーゲンには血管の健康を保つ効果もある。血管の壁を強化し、弾力を維持することで、動脈硬化の予防や血流改善に寄与するとされている。
食事で摂取したコラーゲンは、そのまま体に利用されるんじゃなくて、一旦アミノ酸という小さな成分に分解され、その後体内で再びコラーゲンとして合成されて肌や関節などに必要な形で活用される。このコラーゲンの再合成にはビタミンCが重要な役割を果たしていて、ビタミンCが不足しているとうまくコラーゲンが合成されなくなっちゃうんだ。
だから、コラーゲンを多く含む豚足を食べる時には、同時に野菜や柑橘類などのビタミンCを多く含む食品を一緒に摂ることがおすすめ。例えば、豚足にレモンを絞ったり、サラダと一緒に食べたり、ビタミンCを含む食品と組み合わせることで、効率よくコラーゲンを合成することができるようになるから、より健康的な効果が期待できるよね。
医食同源と豚足
「医食同源」とは、中国に由来する思想で、「食べ物」と「薬」が本来同じ源にあると考える概念。すなわち、日々の食事が健康を保ち病を予防する重要な要素であり、食べ物そのものが薬のように機能するという考え方。この思想では、体質や体調に応じて適切な食材を選び、調和を保つ食生活を目指しているんだとか。
豚足は、医食同源の観点から非常に象徴的な食材と言えるんじゃないかって思うんだよね。豚足にはコラーゲンやミネラル、アミノ酸が豊富に含まれているから、美肌効果や関節の健康維持に役立つといわれてるよね。また、コラーゲンの摂取は肌の弾力や水分保持を促進し、加齢に伴う肌や関節の劣化を和らげる可能性があるともいわれてる。
豚足を調理する際に加える生姜やネギなどの薬膳的な食材は、血行を良くし体を温める効果があるため、冷え性改善や疲労回復を助ける相乗効果も期待できる。
こうした理由から、豚足に含まれるコラーゲンは、美肌、関節の健康、そして血管のケアまで、多面的な健康効果をもたらす「医食同源」を象徴する栄養素を含んだ食材だと思うんだ。
一方で、豚足は脂質も含んでいるから、毎日豚足ばっかり食べるような食事はいけないだろうけど、油分を落とす調理法や食べ合わせ次第で、バランスの取れた栄養摂取が可能だと思う。バランスの良い食事に取り入れることで、体が必要とする栄養を日々の食事でしっかり補うことで、より健康的な自分になれるんじゃないかって思う。